相殺
相殺 ここで押さえておくべきキーワード
過去問出題なし(0問)。
相殺の基本を整理します(導入ページ扱い)。
図の見方: この図では、「相殺の仕組み」を、判断に必要な項目ごとに整理しています。
債権者・債務者などの立場と、権利が及ぶ範囲に注目してください。
図解 / 権利関係
互いに同種の債権を持つとき、対当額で帳消しにできる
一方の意思表示で、双方の債権債務が対当額だけ消滅する
相殺は、二人が互いに同種の債権債務を持つ場合に、一方的な意思表示で双方の債権債務を対当額で消滅させる制度である。
この図で見ること
- A:Bへ100万円を請求できる
- B:Aへ100万円を請求できる
一方の意思表示で、双方の債権債務が対当額だけ消滅する
図の見方: この図では、「相殺禁止の例外」を、判断に必要な項目ごとに整理しています。
債権者・債務者などの立場と、権利が及ぶ範囲に注目してください。
図解 / 権利関係
不法行為の損害賠償を、加害者側から相殺することは制限される
損害賠償請求権を受働債権として、加害者が相殺できるか?
生命・身体侵害や悪意の不法行為による損害賠償請求権を受働債権として、加害者側から相殺することはできない。被害者側が自働債権として使う場面と区別する。
この図で見ること
- 生命・身体侵害 / 悪意の不法行為:相殺できない
- 被害者側が自働債権にする:相殺できる余地
見るポイントは「誰が」「どの債権を受働債権にするか」
相殺とは、二人が互いに同種の債権・債務を持つ場合に、一方的な意思表示によって双方の債権・債務を対当額で消滅させることです(民法505条)。
相殺適状の要件:①双方が相互に債権を持っていること、②同種の目的(通常は金銭)の債権であること、③双方の債権がともに弁済期に達していること(自働債権は弁済期到来が必要)。
相殺できない場合(相殺禁止):
①譲渡制限特約がある債権(原則として相殺できない)。
②不法行為等に基づく損害賠償債権を受動債権とする相殺——つまり「わざと損害を与えた場合の損害賠償を、自分への債権と相殺する」ことはできません(民法509条)。
被害者への現実の支払いを確保するためです。
相殺の遡及効:相殺は、双方の相殺適状が生じた時点に遡って効力が生じます(民法506条2項)。
したがって相殺できた時点以降に発生した利息等は消滅します。