「共同申請の例外はどんな場合?」— 登記手続きの原則と単独申請
登記手続きの原則と例外 ここで押さえておくべきキーワード
登記手続きの原則(再確認)と申請情報
前節で学んだ共同申請主義の整理と、実際の申請に必要な情報をまとめます(問題数3問・簡素扱い)。
共同申請主義の例外:単独申請が認められる場面
権利に関する登記は共同申請が原則ですが(不登法60条)、次の場面では単独申請が認められます(不登法63条等)。
①確定判決による登記:登記申請を命ずる確定判決がある場合、その判決で認められた者が単独で申請できます(不登法63条1項)。
相手方が申請に協力しない場合も、判決を得て単独で手続きできます。
②相続・法人合併による登記:相続人・法人合併の承継会社が単独で申請できます(不登法63条2項)。
被相続人が登記義務者として申請する必要はありません。
③所有権以外の権利の消滅の登記:弁済等によって消滅した権利(抵当権等)の抹消は、登記権利者(所有者)が単独で申請できる場合があります(書類が揃う場合)。
図の見方: この図では、「共同申請主義と例外・単独申請の整理」を、判断に必要な項目ごとに整理しています。
各項目を上から確認し、どの要件で結論が分かれるかを押さえてください。
図解 / 権利関係
権利登記は共同申請が原則、法律上の例外は単独申請
例外は、相手方の協力を要しない根拠が法律上明確な場合
権利に関する登記は登記権利者と登記義務者の共同申請が原則で、確定判決、相続、法人合併、表示変更、所有権保存などは単独申請が認められる。
この図で見ること
- 共同申請:売買による所有権移転・抵当権の設定・登記権利者+登記義務者
- 単独申請できる主な例:確定判決による登記・相続・法人合併・住所・氏名の変更
例外は、相手方の協力を要しない根拠が法律上明確な場合
登記識別情報
登記が完了すると、登記名義人に登記識別情報(旧制度における「権利証」に相当する12桁の英数字)が通知されます(不登法21条)。
この登記識別情報は、以後の登記申請時に「本人確認」のために使用されます——登記義務者として申請する際に提供が必要です。
登記識別情報は一度開封すると再発行されないため、慎重に保管する必要があります。
ここまでの要点は?
- 単独申請が認められる主な場面:確定判決・相続・法人合併。
- 登記識別情報:登記完了後に交付される12桁の情報。権利証の後継制度。再発行されない。