「連帯保証人になった場合、何が違う?」— 連帯保証と通常保証の差
補充性・連帯保証 ここで押さえておくべきキーワード
問題数は2問(簡素扱い)。
連帯保証における通常保証との違いを整理します。
連帯保証の特徴
連帯保証とは、保証人が主たる債務者と「連帯して」保証債務を負う形態です(民法454条)。
通常の保証との最大の違いは、連帯保証人には補充性がない点です。
具体的には次の三つの権利が連帯保証人には認められません。
①催告の抗弁権がない:債権者は最初から連帯保証人に直接請求できます。
「まず主たる債務者に請求してください」と言えません。
②検索の抗弁権がない:主たる債務者に資産があっても、先にそちらを執行させられる権利がありません。
③分別の利益がない:連帯保証人が複数いても、各連帯保証人は主たる債務の全額について保証責任を負います(人数割りの軽減がない)。
不動産賃貸の連帯保証では、家主(債権者)が賃借人への連絡をとらずに直接保証人に請求するケースが生じうるのは、この「補充性がない」からです。
図の見方: この図では、「通常保証と連帯保証の比較」を、比較する項目ごとに整理しています。
債権者・債務者などの立場と、権利が及ぶ範囲に注目してください。
図解 / 権利関係
連帯保証人には二つの抗弁権も分別の利益もない
責任が重い
通常保証と連帯保証について、催告の抗弁権、検索の抗弁権、分別の利益、付従性を比較する。
この図で見ること
- 催告の抗弁権:あり・なし
- 検索の抗弁権:あり・なし
- 分別の利益:あり・人数割り・なし・各人が全額
- 付従性:あり・あり
責任が重い
| 性質 | 通常保証 | 連帯保証 |
|---|---|---|
| 催告の抗弁権 | あり | なし |
| 検索の抗弁権 | あり | なし |
| 分別の利益 | あり(人数割り) | なし(全額保証) |
| 付従性 | あり | あり(通常保証と同じ) |
なお、連帯保証人の一人に生じた事由が他の連帯保証人に影響するかは「絶対効か相対効か」の問題だが、これは次節(連帯債務の絶対効)とも共通する論点で詳しく学びます。
ここまでの要点は?
- 連帯保証は通常保証より責任が重い。
- 連帯保証人には催告の抗弁権・検索の抗弁権・分別の利益がない。
- 付従性(主たる債務に従う性質)は通常保証と変わらない。