転貸・賃借権の譲渡
転貸・賃借権の譲渡 ここで押さえておくべきキーワード
6問のみ(簡素扱い)。
転貸と賃借権譲渡の原則・例外と転貸の効果を整理します。
図の見方: この図では、「転貸の構造」を、構成要素どうしの関係で整理しています。
当事者それぞれの立場と、保護を受けるための要件に注目してください。
図解 / 権利関係
転貸は、賃貸人A・賃借人B・転借人Cの二段契約
適法な転貸では、CはAに対しても賃料等の直接義務を負う
賃貸人Aと賃借人Bの原賃貸借を基礎に、Aの承諾を得てBが転借人Cと転貸借契約を結ぶ二段構造を示す。
この図で見ること
- 原賃貸借
- 転貸借
- A 賃貸人:Bへ目的物を賃貸
- B 賃借人:Aの承諾を得てCへ転貸
- C 転借人:Bから目的物を借りる
適法な転貸では、CはAに対しても賃料等の直接義務を負う
転貸・賃借権の譲渡は、原則として賃貸人の承諾が必要(民法612条1項)。
無断転貸・無断賃借権譲渡があった場合、賃貸人は賃貸借契約を解除できます(民法612条2項)。
ただし判例は「信頼関係を破壊しない特段の事情がある場合は解除不可」と制限しています。
転貸の効果:賃貸人の承諾を得た適法な転貸が行われると、転借人は賃貸人に対して直接義務を負う(民法613条1項)——賃料支払義務等。
ただし転借人が賃貸人に直接支払える賃料は「元の賃料と転貸賃料のうち低いほうの額」が上限です。
図の見方: この図では、「転借人の直接義務」の当事者関係を、矢印の流れに沿って整理しています。
当事者それぞれの立場と、保護を受けるための要件に注目してください。
図解 / 権利関係
適法な転貸では、転借人Cは賃貸人Aへ直接義務を負う
CがAへ直接支払う賃料は、元の賃料と転貸賃料の低い方が上限
適法な転貸では転借人Cが賃貸人Aへ直接義務を負い、直接支払う賃料は元の賃料と転貸賃料の低い方を上限とする。
この図で見ること
- 原賃貸借
- 転貸借
- 直接義務
- A 賃貸人:Bへ目的物を賃貸
- B 賃借人:Aの承諾を得てCへ転貸
CがAへ直接支払う賃料は、元の賃料と転貸賃料の低い方が上限
転貸の終了:原賃貸借が期間満了・解約により終了した場合、賃貸人は転借人に対して賃貸借の終了を対抗できます(民法613条3項)。
ただし賃貸人と賃借人の合意解除(当事者間の取決めによる解除)は、転借人には対抗できません——合意解除は転借人の保護のために転借人に効力が及びません(民法613条3項ただし書き)。